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ワンピース二次創作、ゾロたしのSS中心です。 いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。
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昨日、一昨日と、私事で仕事をお休みしたら、
今日の、忙しさったらハンパね~~~!
笑っちゃうくらい!!!
こんなことじゃ、へこたれないぜっ!

と言いつつ、頭へろへろ。(笑)
わはは~~!激・甘と言いましたが、
なんか、ゾロが上から目線です!
「つづきはこちら」からどうぞ

拍手ありがとうございます!
幸せ!!
もう一回、言っちゃう!

たしぎ~~~!(ローも!)おめでとう!
Happy Birthday!ありがとう!
会えてよかったよ~!
今日はサイコー!

拍手



爽やかな日差しの昼下がりのこと、
店から出てきたのは、沢山の荷物を抱えたたしぎだった。

紙袋には、綺麗にラッピングされた箱や袋。
可愛らしい花束も入っている。

荷物で前がよく見えなかったのだろう。
店を出るなり、通りかかった人とぶつかり、荷物を道にばらまいてしまった。

眼鏡が飛んでしまい、慌てて手探りで眼鏡を探す。
目の前に、やってきた人影がしゃがんで眼鏡を差し出してくれた。

「あ、ありがとうございます。」
たしぎは、眼鏡を受け取り、掛けると、目の前に居たのはゾロだった。

「ロ、ロロノア~~~ッ!」
四つん這いになったまま、大声を上げてしまった。

「なんだよ!もうちょっと、嬉しそうにしたらどうだ?」
しゃがんだまま、ニヤリと笑う。
「ローグタウンじゃ、もうちょっと可愛げがあったけどな。」

「な、なにを、言うんですかっ!
 それは、あなたの正体を知らなかったからです。」
真っ赤になりながら、言い訳をするたしぎに構わず、ゾロはスクっと立ち上がる。

「にしても、大層な荷物だな。」
「プレゼント、貰ったんです。」
ズボンを払いながら、何か言いたげなたしぎも立上がる。
そして、落ちたプレゼントの箱を拾いあげる。
ゾロも、自分の足元の箱を拾い、たしぎに差し出す。
箱に添えられたHappy Birthday のカードが目に入る。
「誕生日なのか?」

「・・・はい。」
「今日か?」
「はい。」
「幾つになった?」
「22です。」顔を背けながら、答える。
「3つも、年上なのか?」
「悪かったですね。」
なんとなく、面白くない。

「いつまで経っても、年の差ってのは、縮まんねぇな。」
また、そういう顔をする。
やっぱり、面白くない。

「なんか、欲しいもんあるか?」
ゾロの言葉が遠く聞こえる。

「金はねぇけど、一応、聞くだけ聞く。」

ゾロは、たしぎの先を歩いて、
人気のない広場のベンチにどかっと腰を下ろす。

たしぎは、わざとゆっくり近づいて、そっと隣りに腰をおろす。
私の欲しいもの・・・
手に入れることなんて出来るのだろうか。
それでもいい。
追うと決めたのだから。


「・・・勝負・・・して下さい。そして・・・
 私が勝ったら、刀を貰い受けます。」

今は無理でも、必ずあなたに追いついて、
そして、あなたを捕まえます。
だから、誰にも捕まらないで下さい。
あなたに、向き合う為に、決めた心の有り様。

「悪ぃな。オレは、お前にも、他の誰にも
 負ける訳にはいかねぇんだ。」

そう答えるゾロの目は優しい。
目の前に広がる空を仰ぐ。飛んでいるのはトンボだ。

「いづれ、オレは世界一の剣豪になる。
 そして、その時、まだ、お前がオレを追っているのなら・・・」

言葉を選ぶように、押し黙る。

「そんときゃ、オレの全てをくれてやる。
 ・・・全部、おまえの好きなようにしろ。」

たしぎは、あまりに唐突な申し出に、なんと言っていいか分からずにいた。
それはどういう意味ですか。

「今は、これしか言えねぇが・・・どうだ?」
たしぎは黙ったまま、ゾロを見つめる。

「途中でくじけんなよ。」
笑いながら、立ち上がると、ゾロは大きく伸びをする。
そして、顎に手をやり、しばし思案する。

つられて立ち上がったたしぎに向き直ると、
肩に手を置き、ぐっと自分に抱き寄せる。

背中に廻した手に力を込め、顔をたしぎの髪に
埋める。

「ロ、ロロノア・・・」
やっと、口をきくことが出来た。

ゾロが顔をあげ、たしぎの唇にゆっくりと唇を重ね合わせる。
その感触を確かめるように味わうと、名残惜しそうに離れる。

「今日は、これで、勘弁しろよ・・・」
少し照れくさそうに、たしぎを見ると、背を向けて歩きだす。
いつものように、片手を上げながら。

な、なんですか。
いつも、こう、一方的で。
私の、返事なんか聞く耳持たないんだから。

ゾロを追うことも出来ずに、その姿を見送る。

・・・・わかりました。
私がこの目で見届けます。
必ず、見届けますから・・・

「今日は、これくらいにしておきます・・・」
そう口に出すと、ゾロの感触が残る唇に、そっと触れた。

赤く火照った顔が、この夕映えのおかげで、目立たないことに
少し安心した。

茜色に染まりゆく空の下、ゾロは歩きながら、自分の言葉を思い起こす。

返事も、聞かずに、来ちまったな。
ま、いいか・・・

追って来いよ。

自分勝手な言い草だとわかっていながらも、
きっと、たしぎに伝わる筈だと信じていた。

 

星が瞬き、夜のとばりが降りる頃、
いつか来る、その時を思い浮かべようとしながら
眠りに落ちる剣士が一人。
想像もできやしない約束を、どうなるもんかと
気楽に構える剣士が一人。
遥か彼方から、八日の月が、二人に優しく降り注ぐ。
きっと叶うと、囁くように。


〈完〉

 

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ワンピース大好き。
ゾロとたしぎは公認カップルと信じて疑わない。
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