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ワンピース二次創作、ゾロたしのSS中心です。 いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。
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ゾロ、HAPPY BIERTHDAY!
21歳だね~。
相変わらず、人の話聞いてないし~
チョッパーに、激しくつっこまれてるし~
ルフィと一緒にね!
大丈夫なのか?
船長、副船長、二人揃って、話、聞かない奴らで!

ゾロ誕SS「ありがとう」(完)です。
とにかく、みんなで、祝いたかったのさ!

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*******

昼飯を食べ、眠くなったゾロは、甲板でゴロンと横になる。
海の水のきらめきが、ゆらゆらと眠りを誘う。
ブルックの奏でるヴァイオリンが聞こえてくる。
そのまま、眠りへおちていった。

夢を見た。
知った顔が大勢出てきた。
皆、楽しそうで、こっちまで幸せな気分になった。
何時だろうか。
過去か?未来か?
気がつけば、故郷のシモツキ村にいた。
そこに、大人になったくいなが、いや、たしぎがいた。
何故こんな所に?
たしぎは、なんだかとても穏やかで、オレと対峙している時とは
えらい違いだ。話している相手は見えなかったが、たしぎは幸せそうだった。
それを眺めながら、ゾロは、ゆらゆらと、暖かな想いのなかを漂っていた。

 

「お目覚めですか?」
ブルックに声を掛けられて、ここが甲板だったことに気づく。
「ん・・・よく寝た。」
「夢、見れましたか?」
ブルックが、聞いてきた。
「・・・あ?ああ。見てたな。」
「子守唄 ボン レヴ。楽しいひと時を
 過ごしていただけましたでしょうか? よほほほほ~~!」
といって、離れていった。
不思議な夢だった。
オレの夢・・・そして、その先にあるもの。

ゾロは、大きな欠伸をした。


*******


再会してから、クルー達は皆、ゾロの目の傷のことは、
何も聞かなかった。
ただ、チョッパーだけは、
「俺が、その場にいたら、何とかできたかもしれないのに。」
と、くやしがっていたので、
「そんなことねえよ。」とゾロは言ってやった。

「でも、駄目はぜんぜん治ってないな。やっぱ、駄目に効く薬、必要だな。」
「・・・こら」
暫く離れてた間に、ツッコミが容赦なくなったじゃねぇか。

それから、食事の度にゾロにだけ、お茶がでるようになった。
しかも、すっぱい果実のソースがかかった料理がやたらと
食卓に上った。

今夜もそのお茶が出されたのを見て、ゾロが口を開いた。
「なんか、最近出てくるお茶、くそまじいんだがな。
てめぇ、何たくらんでやがんだ?」

食事に関しては、クルー全員が、サンジに全面的に信頼をおいている。
何か意図があるに違いないと思っていた。

するとチョッパーが、くんくんとお茶の香りを嗅ぐ。
「あっ!これはミツバナの木の匂いだ。『目薬の木』っていって、目にいいんだぞ。
ブルーベリーも目にいいんだから、ちゃんと食べないといけねえぞ。ゾロ!」

「あん?誰が気ぃつかってくれって頼んだんだ?このクソコック!」
「なんだと!おめえは、黙って出されたもん食ってりゃいいんだよっ!」
「うるせー、こんなまずいもん食えるかっ!」
「てめぇ、やるか?」

「まあ、待てよ。二人とも!」
あわててウソップが止めに入る。
「ゾロ、サンジだっておまえのこと考えてのことだろ。怒るなよ。」

「俺の目がどうなろうと、自業自得だ。てめぇらには関係ねぇだろ。」

「ゾロ、いい加減にしなさいよ。」
ナミが静かに言う。

この雰囲気に、チョッパーが思わず話始める。
「ゾロ!みんなゾロのこと心配してるんだぞっ!」

「チョッパーだって、夜な夜な、目に関する医学書、読みあさってたわ。」
ロビンが続ける。

「オレ、オレ、医者なのに、ゾロの目治せないなんて・・・うっ、うっ、ぐすっ
 コンニャロー!」
涙ぐむチョッパー。

「・・・わかった、もういい。」
こんなところは、前のまんまだな。


ドンっと自分の席に腰をおろす。


今まで、黙って食べていたルフィが口を開く。
「なあ、ゾロ。おまえ、すげぇ強くなったなぁ。
 一体どんな修行したんだ?」
もぐもぐ、もぐもぐ。


「だからってなぁ、
 おまえが片目になったこと、喜ぶような奴は
 この船には、一人もいねぇんだよ。
 ちゃんと、心配してもらえ!」

じっとゾロを見つめて、シシシと笑う。
そして、みんなを見渡して、船長の顔をする。

「みんな、二年もの間、本当によく付き合ってくれたな。
 そんでもって、
 本当に、よく生きて、この船に戻ってきてくれた。
 礼をいうよ。みんな・・・ありがとう。」
こうべを垂れる。

全員が、船長の言葉をかみ締め、それぞれの二年に想いをはせる。

上げた顔に、いっぱいの笑顔を浮かべ、
ルフィが声を張り上げる。

「さあ、野郎ども!宴だ~~~~っ!」
皆が、ジョッキを高く掲げ、杯を合わせる。
「かんぱ~~っいっ!!!」


「それでは、改めて再会を祝しまして、一曲奏でましょう!」
ブルックの陽気な曲が甲板いっぱいに、響きわたる。

「さあ、景気よく行こうぜ!」

「さぁ、ナミさん、ロビンちゃん、デザートにいたしましょう。
 野郎ども、食いたきゃ、食え!」
サンジが、大きなケーキを運んでくると、
チョッパーが、目を輝かせた。
「わ~~~、でっけぇ、誕生日ケーキだぁ!」
ケーキには、『 Happy Birthday 』の文字と、
三本の刀に見立てたポッキーが飾ってあった。

「ん?ゾロは何歳になったんだ?」
フランキーが、コーラ片手に、聞いた。
「・・・21。」
照れくさいのか、ぶっきらぼうに、ゾロが答える。
「女、知ってんか?」
ぶ~~~っ!思わず、酒を吹き出す。
「な、なんだよっ!いきなりっ!
おろすぞ、てめぇ。」
「ははは。」

そんなやり取りを見ながら、サンジが、ケーキの皿をゾロの前に置く。

「ほらよ。」
「クソ甘そうな、ケーキだな。おい、あのお茶、あるか?
 ・・・一緒に食ったら、丁度いい。」
「おう。」
サンジが何事もなかったように、返事をする。

それぞれの想いでシャボン玉を揺らしながら、
海の中の大宴会は、夜更けまで騒がしく続いた。

〈完〉


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ワンピース大好き。
ゾロとたしぎは公認カップルと信じて疑わない。
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