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寒波、寒波~~~!
せっかく見えてた道路も
真っ白でツルツル~~!
すっかり、厳冬に戻ってしまっただよ~!
こんな週末に近所で”寒ダラ祭り”ですか?
人来るのかな~~?
寒ダラ汁は美味しいけどね。
白子も肝臓も好き。
あ~~、ゾロとたしぎの絡みが
欲しいな~~!
イチャイチャとかラブラブとか
ツンデレとか、脳内妄想に
励もうっと!(笑)
ポチポチありがとうございます。
描きたい場面まで、サクサクと進めていけたら
いいなぁと思いつつ。
「G-5物語 3 ~標的の島~」
「つづきはこちらから」どうぞ
3 標的の島
最初の任務は、周辺海域の見回りだった。
見回りとは言っても、グランドラインのそれとは
勝手が違った。
海は荒れ、航海さえも気を抜けない。
上陸すれば、隊員達の素行の悪さにたしぎは、閉口した。
昼から酒は飲むし、食事をすれば騒ぐ。
道行く人々の足を止めては、遠慮なく話しかける。
「おう、最近どうだ?」
「困ってることはないか?」
「なんか、海軍に不満はないか?」
「言いたいことも言えねえのかぁ。はっきり言えよ!」
住人の顔も、心なしか怯えてるようだ。
「あれじゃあ、見回ってるのか、脅してるのか分かりません。
もうすこし、なんとかならないものでしょうか。」
たしぎが、スモーカーに不満を漏らす。
「まぁ、あいつらなりのやり方なんだろ。」
子供たちが駆け寄ってきては、口ぐちに叫ぶ。
「あ~、海軍だ!」
「海賊だと思ったよ。こえ~~!」
「なんだぁ?海賊なんかやってくるのか?」
「ううん!お前達しか、こんな所、来ないよ!」
「そうか。ならいい。」
「ここ、いい所だろうが!メシはうめえし、姉ちゃんは綺麗だ。」
「変な、海軍!」
「ほんとだ、海兵ってもっと、格好よくって、立派なんだって
とうちゃん、言ってたぞ!」
「そうか、ははは。」
*****
「案外、あの騒がしさは 役に立っているんでしょうかね・・・」
最初の島に二日停泊し、次の島へと舵を切る。
海軍G-5ここにあり。
そう言ってまわることで、海賊は、避けて通るのか。
ここ数日の、部下達の様子を見て、たしぎはそんな想いも抱き始めた。
*****
次の島へ向かう中、隊員達の表情が少し険しくなった。
「何かあるんですか?」
「あ?ああ、悪いことは言わねぇ、おねえちゃんは、
船に残ってな。」
「おねえちゃんじゃ、ありません。階級で呼びなさい!」
「アイアイサ~!たしぎ少尉どの!」
ふざけた敬礼に腹を立て、たしぎはその場を後にした。
「どういう事でしょう?スモーカーさん。」
「行ってみりゃ、分かるだろ。」
到着した島の港は、荒廃していた。
あちこちに、砲弾の後があり、
崩れかけた堤防に、やっとの思いで船を泊めた。
軍艦から、物資を運び込む。
島の住人達が、少しずつ、顔を見せる。
「よかった、あんた達か。」
「また、あいつらが来たのかと思ったぜ。」
「最近は、夜もおちおち寝られないんだ。」
「何者ですか?港をこんなにしたのは。」
尋ねるたしぎを、島の老人は、まじまじと見つめる。
「あんた、海軍かい?」
「はい。」
「ここには、初めて来たのか。」
「ええ。」
「ここは、なんの物資もない小さな島だ。
通りかかる海賊どもが、面白がって、砲弾を打ち込んでいくんだ。
ほら、あの山の岩が見えるじゃろう?」
たしぎが顔をあげると、木も生えていない岩山が
ところどころ崩れている。
「あれは、砲弾のよるものなんですか?」
「あぁ、ひどいもんだろ。昼夜かまわずぶっ放していくんだ。」
「なんという海賊団か、分かっているんですか?」
「いや、いい標的の島のことを聞いたやつらが
取りすがりに打ってくんだよ。通る海賊船みんなだ。」
「ひどい・・・」
老人は、じっとたしぎを見たまま、静かに言う。
「海軍に、奴らを捕えてくれとは、もう言わねぇ。
こうやって、物資を運んでくれるだけで、我々は生きていける。」
たしぎは、なんと返事をしていいか、わからなかった。
******
「そりゃ、無理だ。少尉ちゃん。」
「あぁ、海賊達は遠くから、面白半分に
大砲を打ってくるだけで、海軍の船が見えれば近寄っては来ない。
船を島の入り江に泊めて、追いかけるには、距離がありすぎて、追いつけねぇんだ。」
「そんな、住民達が怯えているというのに、指をくわえて見てるだけなんて!」
たしぎは、その夜、ずっと自室で考え込んでいた。
〈続〉