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GW前半、終わり~~♪
休みの効果あり~♪
充電たっぷり~~!
冬物の片付けもついたし、洗濯ものも乾くし、
るんるる~~ん♪(単純だなぁ~)(^^ゞ
ビールが旨い季節になったな~~!
あ、WJ、土曜日発売だったのね。
先週号もまだ読みきってないのに~!
さて、頑張れたしぎちゃんシリーズ
ポチポチありがとうございます。
やっとこ、エピローグまで来ました。
「つづきはこちらから」どうぞ
「G-5物語 5 ~傷~」 epilogue
「たしぎちゃ~ん!本部からなんか荷物届いたぜ。」
業務日誌を書いていたたしぎの元へ
部下が大きな荷物の箱を抱えてやってきた。
「なんでしょう?なにも聞いてませんけど。」
「ほらっ!G-5・スモーカー中将、たしぎ大佐殿って書いてある。」
宛名を指差してみせた。
「本当ですね。スモーカーさんと一緒に開けてみます。」
大きい箱の割には、たしぎが一人で持てるくらいに軽い。
部下から箱を受け取るとスモーカーのいる船長室向かった。
1億ベリーの賞金首の海賊を負傷しながらも捕えた
スモーカーとたしぎは、功績を認められ、
それぞれ中将と大佐に昇進したのは、つい先日のことだった。
相性の悪い相手、カゼカゼの実の能力者相手に苦戦をしながらも、
どうにか捕えることが出来た。
しかし、その戦闘で、スモーカーの額には、横切るように大きい傷が残った。
「入れ。」
部屋の中は、スモーカーの咥える葉巻の煙が充満していた。
「スモーカーさん!少しは換気して下さいっ!これじゃ、前が見えません。」
たしぎは、そう言いながら、窓に近付く時、つまづいて
コケそうになった。
「お前が、コケんのは、煙のせいじゃねぇだろう!」
額の傷のせいで、スモーカーの凄みのある顔は
前にも増して迫力があった。
「これなんですけど。」
「本部からか、開けてみろ。」
「はい。」
たしぎが箱を開けると、中に真新しい海軍のコートが
入っていた。
取り出してスモーカーに見せる。
「スモーカーさん、海軍のマントです。
昇進したので、新しく支給されたんですね。
あ、私のも・・・そうか、大佐以上は着用を
許されるんですね。」
「ふん。」
スモーカーはチラッと見ると、横を向く。
スモーカーは一度も羽織ったことがなかった。
どこか、軍一色には染まらない、そんな気概の現れだとたしぎは思っていた。
「あの・・・私、着用しようかと思うんですが。」
「はん?好きにしろ。」
「はい。」
「・・・・どういう心境の変化だ?」
「いえ、別に・・・」
これなら、何処から見ても、この隊の上官だって
解るじゃないですか。
不用意に、部下達を攻撃されることはない。
狙うなら、まずこの私を狙うはず。
「お前が着たってな、迫力が足りねぇ。」
その言葉に、プッとふくれっ面になるたしぎ。
スモーカーは、そんなたしぎを、苦虫を噛みつぶしたような思いで見る。
おぃおぃ、そんなんだから、舐められるんだろう!
「いいんです!別に!」
たしぎは、コートを羽織ってみる。
ピンクのコートは、かえって可憐に見えさえする。
「どうでしょうか、少しは上官らしく見えるでしょうか。」
「はん?小娘が!」
スモーカーは、自分のコートをつかむと
裾を翻し、羽織ってみせる。
「スモーカーさん、よくお似合いです。」
迫力が違う。
たしぎは、改めて感じながら、自分の上司を眺める。
「そりゃ、年季が違うからな。」
スモーカーは、コートをまとったまま、
腰を下ろした。
あれ?スモーカーさんも着るつもりなんだろうか。
たしぎは、あえてその疑問は口にせず、部屋を出た。
廊下ですれ違う部下たちに散々冷やかされた。
「あれ~?大佐ちゃん可愛いな~~~!!!」
「よく似合ってるよ!ピンクのコート!」
「やめなさい!あなたち!もう・・・」
「大佐ちゃ~~ん!ますます、頼りにしちゃうから!」
たしぎは、照れながらも、これでよかったと思った。
部下も上官も守れないで、何が副官だ。
これ以上、足でまといになるつもりはない。
たしぎのコート姿を見た部下達は
所々で、話していた。
「なぁ、見たか?たしぎちゃんのコート姿?」
「あぁ、可愛いなぁ~~!!!」
「可憐だね~~!」
「いっそ、守りたくなったな~!」
「あぁ、オレらを必死で守ろうとしてる姿なんか、
もう、後ろから羽交い締めにして、連れ去ってお守りしたいぜ。」
「まったく、向う見ずに突っかかって行くもんな。」
「俺らが、しっかりしなくちゃ、スモやんに顔向けできねぇもんな。」
「その通りだ。身も心も捧げるぜ!」
その頃、船長室で外を眺めながら座るスモーカー。
これでやっと、軍の中枢に出入りが出来る。
青キジという信頼のおける上官が軍を去った今、
自分で、のし上がっていかなければいけない。
今回の昇進は、喉から手が出る程、欲しかった。
ここから先、気を引き締めて行かねぇとな。
一人、決意を新たに、得体の知れない新世界の海を
睨み続けていた。
スモーカー、たしぎ、隊員達、それぞれの想いを乗せ、
船は今日も、新世界の荒波を越えて進んで行く。
いつか、きっと来るであろう、その時を待ちながら。
広がる海は、どこまでも碧く、各々の心を受け止めてくれているようだった。
〈完〉