ワンピース二次創作、ゾロたしのSS中心です。
いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。
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「消せない想い」
「いいのか?」
黙ってうなずいたのは、たしぎだった。
もうこれ以上、自分の心をだまし続けることは出来ない。
「・・・ごめんなさい・・・」
うつむくたしぎを、そのままにして、スモーカーは部屋を出る。
責める言葉もない。
ぬくもりだけ欲しかった。
それ以上に、優しかった。
このまま、あの人の胸で、眠ることができれば
どんなに安心だろう。
気づいてしまった
決して消えることのない想い。
忘れることなど出来なかった。
分かっていたのに、
何かにすがれば楽になれると・・・
今だけは、望みのない道でも構わないと決めた
自分を褒めてもいいのだろうか。
今なら、まだ引き返せるのか?
ふっと、顔を上げて、スモーカーが出て行ったドアを見る。
自分の迷いを笑う。
同じだった。
似たものどうしが、傷を舐めあっただけ。
ゴシッ。拳で瞼をぬぐう。
これで、よかったのだ。きっと。
無理やり笑顔を作る。
たとえ、二度と戻れないとしても。
〈完〉
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