ワンピース二次創作、ゾロたしのSS中心です。
いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。
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ようやく、旦那がやっていた店の改装が
ほぼ終わり、こまごまとした内装に
段階が進みました。
てか、連日、材料買いに車を走らせ
あげくの果てに、2t トラックを運転する羽目になり、
人生初のトラックの運転(軽トラはあるけどね)は、
ハンドルを回すと腕が届かなくなりそうで、
おっかなびっくりで、とってもエキサイティング!でした。(笑)
貴重な経験させてくれるよ、彼は!
あと、昨日食べた冷奴ジェラードが
思いの他、美味しくて、娘がおススメなのが
よくわかりました。ふふ♪
合併号のWJのカラー扉絵
よかったな~~♪
支度に無頓着そうなゾロ♪
ロビンちゃん、色っぽいし~♪
ちょうど、クルー全員が出てくる場面を
書いていたので、余計に楽しかった♪
ポチポチありがとうございます。
やっぱりゆるゆる更新だわ(^^ゞ
「それでもいいと」~海賊船Ⅱ~
「つづきはこちら」からどうぞ
~海賊船Ⅱ~
ガチャ。
チョッパーがドアを開けると、そこは広い食堂だった。
大きなテーブルには所狭しと並んでいるサンドイッチやスコーン、
焼き菓子を前に、麦わらの一味が勢ぞろいしていた。
「うめぇな、これ!サンジ!」
カチャカチャと音を響かせながら船長の麦わらのルフィが、
何か口いっぱいに頬張っている。
誰もがたしぎが入ってきたことなど
気にもとめない様子で、お茶を楽しんでいる。
「たしぎちゃん、どうぞ。」
サンジが椅子を勧める。
言われるままに、目の前の椅子に腰掛けると
すぐに湯気の立った皿が給仕された。
「まずは、これ。特製スープだよ。ゆっくり召し上がれ。」
それから流れるような手つきで、サンジが食べ物を皿に盛り付けてくれた。
「三日も眠ってたんだから、お腹すいたでしょ。」
「三日も!?」
たしぎは驚いて声の主、ナミを見た。
「そうよ。この船に運ばれてから、丸一日経ったもの。」
「運ばれたって・・・私・・・なんで、ここに居るんですか!?」
たしぎの声が響くと、食堂はシンとなった。
ルフィを除いては。
もぐもぐと咀嚼する気配とともに、カップの紅茶を飲み干して、
どんとテーブルに置く。
「うめぇ!おかわり!」
「いいから、説明してやれよ、ルフィ!」
サンジがたまりかねて、催促する。
「あぁ、このそうだな。お前はこの船で預かることになった。」
「預かるって!?」
「あぁ。ケムリンに頼まれた。お前をかくまってくれって。」
「ス、スモーカーさんにですか!?どうして!
それに、かくまうってどういう事ですかっ!?」
たしぎの声はほとんど叫び声に近かった。
「オレも、よく知らね。青キジも詳しいことなんも言わなかったしな。
まぁ、気にすんな。なんか困ったことがあったら、すぐに言え。
誰かなんとかしてくれんだろうから。」
ニシシシ~と笑うとルフィは再び目の前のスコーンに取り掛かった。
その様子に、たしぎは言葉を続けられなかった。
「青キジから話があったのは、つい一週間前だったの。
海兵を一人、預かってくれないかって。」
見かねて話し始めたナミをたしぎは食い入るように見つめた。
「聞けば、たしぎ、あなただっていうしから。
事情は聞かないでくれ、スモーカー中将からの依頼だとしか、
青キジは教えてくれなかったわ。
私たち、青キジには、ちょっとした借りがあったから。」
ナミはウインクをする。
「あなたの上官は、何かしでかしたのかしら。」
ナミの隣に座っていたロビンが聞いてきた。
たしぎはブンブンと首を振って否定する。
「そんな!スモーカーさんに限って。」
「あなたを海軍から匿って欲しいって。これは何を意味するのかしら・・・」
海軍から?
全てがたしぎにとって、謎だった。
「海軍に追われるようなことをしてしまったと考えるのが妥当よね。」
「・・・そ、そんなバカな・・・」
「ふふふ、まぁ様子を見守りましょう。」
どこかこの状況を楽しんでいるかの様子で、ロビンは紅茶をすすった。
助けを求めるように、見つめたナミは小さく肩をすくめただけだった。
「なにも心配することはないからね、たしぎちゃん!
俺がついてるから!」
サンジがにこやかに、自分の胸をたたいてみせる。
「匿うってことは、アンタがこの船に居ることが海軍にバレたら、
追っかけられるってことだろう!」
ウソップが心配そうに呟く。
「ま、居ても居なくても追っかけられるのに変わりはねぇけどな。」
へへと、鼻をこすりながら、ヘタなウィンクをたしぎに向けた。
「預かったお前の荷物はこんだけだ。」
一人コーラを飲んでいたフランキーが部屋の隅から
たしぎの荷物を運んできた。
時雨!
たしぎは思わず駆け寄ってフランキーから奪うように
時雨を抱きかかえた。
敵陣の真っ只中、真っ直ぐ武器に向かい走るなど、
なんて馬鹿な事をしてしまったんだろう。
はっと気づいて、気まずそうに周りを見ても
たしぎの行動を気にする者など誰もいなかった。
「す、すいません。つい・・・」
思わずフランキーを見上げあやまる。
「いいってことよ。それより、なんか必要なもんがあったら、
遠慮なく俺様に言えよ。作ってやっから。あぁ、ベッドはもう
女部屋に作ったからよ!」
フランキーも下手なウィンクとともに親指をあげて見せた。
「やはり、午後には紅茶にかぎります。ゲフッ♪おっと失礼、お嬢さん。
あの~、パンツ見っ!」
ナミのパンチがブルックの顔にのめりこんで、ブルックが何を言おうとしたのか
たしぎにはわからなかった。
「え~、お詫びに一曲。」
何事も無かったように、
バイオリンを手に、ブルックは、ゆるやか調べを奏で始める。
「眠ってる間、点滴をしてたから、栄養は不足してないはずだ。
ただ、しばらく消化してないから、少しずつ食べるんだぞ。」
チョッパーが隣で、牛乳を飲みながら注意を促す。
あ、と気づいたようにたしぎは頷いた。
スープに口をつける。
「おいしい・・・」
思わず声が出た。
「だろ!」
顔をあげればサンジが、にっこりと笑いかける。
パンクハザードでみんなで食べた食事を思い出した。
あの時は、海軍も麦わらも一緒になって・・・
湯気で曇った眼鏡を拭くふりをして
そっとまぶたをぬぐった。
泣いている場合じゃない。
これから、どうするか考えなくちゃ。
たしぎは自分に言い聞かせた。
ガタンと音がして、たしぎは顔をあげた。
「ごちそうさん。」
食堂の奥のカウンターに、たしぎに背を向けていたゾロが
立ち上がったところだった。
ロロノア・ゾロ
たしぎは心の中で、その名を呼ぶ。
ふと振り向いたゾロは、眉間に皺をよせ、不機嫌そうに
たしぎを一瞥した。
たしぎは一瞬身構える。
ゾロは、そのまま何も言わずに食堂から出ていった。
「ゾロなら何か聞いてるかもよ。」
ロビンが呟く。
「あなたを連れてきた青キジに
すごい勢いで詰め寄っていたもの。」
どう答えていいかわからず、たしぎは自分の指先に視線を落とした。
「とにかく、この船に早くなれるこったな。」
ウソップがクッキーを二三枚つかむとポケットにいれながら
出て行った。
「食べたら、船を案内するわ。」
ナミが笑顔をむけてくれた。
「でも、荷物あれだけなのね。着替えも必要ね。
いいわ、私のあげる!気にしないで!ツケとくから!」
ナミの勢いに押されて、ただ頷くたしぎだった。
<続>
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