ワンピース二次創作、ゾロたしのSS中心です。
いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。
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昨日は昼から台所を娘二人に占領され、
ごはん作れませんでした~♪ てへっ(^^♪
夜中まで、甘い匂いが家中、ただよってました。
なかなか、おいしかった。^m^
母は味見専門でぇす!
年甲斐もなく、鼻とあごににきびがポツリと
出来てます。
チョコの食べすぎだよね~、これはきっと。
ポチポチありがとうございます。
>かこさんへ
>学パロ >文章
ありがとうござます!
勢いで高校生の二人を書いてしまいましたが、
自分でもとても新鮮です。
タイトルは、書いてから決めたり、最初に浮かんだりと
様々ですが、今回は、ラストが決まってたので、
うふふ♪ つけやすかったです。(^^♪
気づけば、2月も半分を過ぎ、ええ~~っ!!!
なんか大事なことを忘れてる気がする~~!(@_@)
さて、「壁ぎわの攻防」
バレンタインの話で~す!やっとそれらしく・・・
「つづきはこちら」からどうぞ
「壁ぎわの攻防」中編
「ね、どうだった?」
帰りのバスの中で、隣に座ったハコが聞いてきた。
彼女にだけは、ゾロのことを話してあった。
幼馴染みが、今日の大会に出ていることを。
「でも、すごいね彼。まだ1年だってのに、将来有望じゃん!」
「・・・うん。」
「あれ、あたし、もしかしてお邪魔だった?」
沈んだたしぎの様子に、ハコが気遣う。
「ううん、全然!」
「・・・でも、なんか・・・迷惑そうな顔してた・・・」
「なに、そいつ!」
心配したり、怒ってみたり、同級生で女子剣道部の部長のハコは、
感情がストレートだ。
たしぎは、えへへと笑ってみせる。
「ま、元気そうだったし、うん、よかったよ。」
自分に言い聞かせるように呟くと、高速に入って単調な景色になった
窓の外に、顔を向けた。
何か言いたげな親友は、ぼんやりと外を眺めるたしぎをそっとしてくれた。
******
たしぎの元に寒中稽古合宿の知らせが届いたのは
年が明けて間もなくのことだった。
2月11日から15日まで、地方大会の上位の選手達を集めての
強化合宿ということだ。
召集メンバーの中に、ゾロの名前があった。
たしぎの高校からは、女子の団体戦メンバー5人が選ばれていた。
メンバーでもある部長のハコが嬉しそうに話していた。
「ねぇ、チャンスじゃない?バレンタインデーだよ!」
「別に、私、あげるつもりなんか・・・」
ゾロの不機嫌そうな顔が頭に浮かぶ。
あははと笑いながらハコが、たしぎの背中をバンと叩く。
「誰が一人って言ったのよ!女子から男子メンバー全員によ!
これは、一大イベントよ!」
やけに張り切っているハコを見ながら、たしぎは少しだけホッとした。
そして、それならロロノアにも渡せるかもしれないと、
たしぎは思った。
******
1月の半ばから、3年生はほぼ自由登校となっていた。
受験する者、就職する者、それぞれの進路にあわせて
皆、準備に忙しい。
合宿に参加する3年のメンバーは皆、進路が決まっていた。
たしぎは、剣道の成績が認められて、推薦で大学に進む。
将来は、学校の先生になって子供たちに剣道を教えていきたいと
考えるようになっていた。
剣道は、すっと続けていきたいし、携わっていたい。
そんなたしぎを『剣道バカ』とハコは言う。
たしぎは、ハコも同じ『剣道バカ』だと思う。
「あたしは、警察官になるの。
悪い奴を、片っ端からやっつけてやるわ!」
そう言っていたハコは、宣言どおり県警に採用が決まった。
進路は違っても、続けていればまた竹刀をあわせられるよね。
進路を報告しあった時、二人握手した日を覚えている。
道場の先生から教えられた言葉が、今でもたしぎの胸にある。
「剣道は、相手がいなければ出来ません。」
勝った負けたも、相手がいるからこそのこと。
負けた相手にこそ、感謝です。
一人じゃ学べません。
相対してからこそ、見えてくるものがあるのです。
ふと、一人でいるゾロの姿が浮かんだ。
どうしているのかな。
やっぱり、会いたい。
たしぎは、いつしか合宿の日を心待ちにしていた。
******
寒中稽古合宿のメンバーは総勢30名、
2年生が中心となり、3年生は後輩の指導中心に進められた。
思い切り部活に参加することも少なくなった3年生にとっては、
同じレベルの相手に思い切りぶつかっていけるとあって、
日ごろの不満を解消するかのように、皆張り切っていた。
「まだまだ、ついてけないっすよ。」
汗を拭きながら、後輩達が笑う。
そんな中、ゾロだけがギラギラと目を光らせて
3年の先輩達に、闘志をむき出しにして挑んでいた。
たしぎと目が会うことは一度もなかった。
嫌われちゃったのかな。
たしぎは、考えまいとしながらも
徐々にゾロの視界から逃れるように行動していた。
「少しは、みんなと話せばいいのにね。」
食堂で、一番の楽しみの夕飯を食べながらハコが話し出す。
「ダイチ君だって、教えるどころか、常に勝負する気で向かってくるから、
やりづらいって言ってたよ。」
ダイチとは、ゾロが戦って敗れた決勝戦の相手だ。
みんなからの信望も厚く、リーダー的な存在だ。
よくハコと一緒に、打ち合わせをしている。
「ゾロの学校は、剣道部員、彼一人だっていうしね。」
「そうなんだ。」
稽古する相手もなく、ロロノアはどうやって強くなってきたのだろう。
ゾロの置かれた状況を思うと、たしぎは沈んだ気持ちになった。
*****
バレンタイの前日、女子の部屋は、くじ引きで盛り上がっていた。
合宿前に、みんな一つずつ男子全員分のチョコを用意し、
まとめて渡す約束をしていた。
たしぎも前の日曜日に、ハコと一緒にチョコクッキーを作った。
一枚ずつラッピングして、リボンをかけると、
それなりに美味しそうに見えた。
女子全員分の15個のチョコレートやクッキーを集めると
とても豪華なものになった。
それを箱や籠に盛り付ける。
「よ~し、じゃあ一人ずつ行くよ。」
ハコが入れ物を持って、順番に回る。
誰が誰に渡すかのくじ引きだ。
あちこちで声があがる。
意中の人に当たれば、いいチャンスになる。
皆、密かに特別なチョコレートを準備してきてる様だ。
たしぎもくじを引いた。
2年生のコウシ君の名前が書いてあった。
素直で、よく気が利く後輩だ。
「どうだった?」
ハコがくじを覗く。
「うん、コーシ君だった。」
「へぇ。」
意味深な顔をする。
「えぇ、どうしよう!ちょっと苦手だな。」
「え?誰?」
「1年のゾロって子。なんか、とっつきにくくて・・・
誰ともあんまり話さないし。」
そんな声が聞こえた。
「じゃあ、交換する?」
ハコが明るく申し出る。
「いいの?」
「オッケー、オッケー。みんなも、交渉ありよ!」
わぁと部屋中が盛り上がる。
ハコは、さっとたしぎのくじを取ると、ゾロの名前の書いてあるくじと交換してしまった。
「はい、これ。」
たしぎにくじを渡すと、ニコリと笑う。
とまどいながらも、たしぎは、別に持ってきたチョコも渡せるかもしれないと
考え始めていた。
<続>
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