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ワンピース二次創作、ゾロたしのSS中心です。 いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。
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先日、79巻を買いに行った書店で、
夏コミをまだやっておりました!!!

集英社のコミックなら何でも対象で!

缶バッチまたもらったよ!(笑)
ヒルルクとウィッカ(2個目)
WJの缶バッチ全部プレゼントには、応募しようっと~♪
19日(月)締め切りでっせ!


あはは、またしても終わらなかった。
ペースがゆっくりで、結局、中編となりました。

そして、甘くないし・・・(T_T)
ポチポチありがとうございます。
ちょこっとずつでも、更新していきたいな。


「Bubble Dream」中編です。
「つづきはこちら」からどうぞ




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「Bubble Dream」中編


「おいしかった~~!」

「あま~~いっ!!!」

「手も顔もべったべたぁ!」

散々わたあめを食べ散らかし、満足した子供達と一緒に甲板に出た。


「お前ら、いい加減にしろ!この甘ったるい匂い、胸やけがする!」

と医務室からスモーカーさんに追い出された格好で、快気祝いパーティはお開きとなった。


「あ~~、楽しかった!わたあめも美味しかったね。」

「うん!」

笑顔で子供達が返事をしてくれる。

その笑顔に触れ、たしぎは、自分自身が幸せに満たされるのを感じた。



医務室で、スモーカーがちらりとたしぎを見て呟いた。

「浮上したみたいだな。」


「いつものことですから。」

「あぁ。」

返事をするスモーカーを見ながら、眉を上げてみせる。



こんな事は、何度でも乗り越えてきましたから。

たしぎの顔は、そう言っているようだった。



「せっかくですから、スモーカーさんも食べて下さい!」

たしぎがくるくると割り箸を回しながら、出来立ての綿あめを
スモーカーの鼻先に近づけると、しかめっ面で葉巻の煙を吹きかけた。

「あはは!」

「燻し綿あめですか?!スモやん!」

「煩い!」

器用な部下達が、綿あめを繋げてプードルを子供達に作っては、歓声を浴びていた。



コツンと、たしぎは自分の頭を小突いて舌を出した。

スモーカーさんに、気を遣わせてしまった。

今は、安心して回復してもらわないといけないのに。


たしぎは、もっとしっかりしないといけないと、自分に言い聞かせた。


******




甲板に出ても、子供達は楽しそうだ。





「どうしようっか?髪も服もべったべただね。」

片づけのことを考えはじめたたしぎに同調する者はいない。



「すごいよ~~!頭がくっついちゃった!見て!おねーちゃん!」

綿あめでべたべたの頭を子供同士でくっつけて、遊んでいる。


「みんな、そろそろ、綺麗にしないと!」

「え~~~!もっと、遊びたい!」



「食べ物で遊んじゃいけませ~~ん!」

たしぎは声を張り上げる。



「そんなら、これならどうだ~!?大佐ちゃ~ん!子供達!行くぞ~~!!」


マストの上の見張り台から声がした。

見上げると太いホースのようなものが下を向いていた。


ガ~~~~~ッ!!!!!とモーターのような音がして
ホースから綿あめがあふれ出してきた。


「ちょっ!!!何やってるんですかぁ!?これ以上、綿あめだらけになったら
どうするんです!!!?」

たしぎが、驚いて叫ぶ。


「大丈夫だよ~~!大佐ちゃん!」


ふわり、ふわりと落ちてきた白い綿あめの塊は、手に触れると
ぬるっとした。

「???これって、泡?」


後から後からホースから出てくる泡は、甲板を覆い尽くす勢いで降ってくる。



「きゃ~~~!!!」

「今度は、ぬるぬる~~~~!」

ハイテンションの子供達は、新たな遊びにさらに興奮している。


頭から泡にまみれて、濡れるのもお構いなしだ。


「それ~~!ついでに甲板掃除だぁ~~~!」

部下達が、デッキブラシやモップ、たわしを沢山持ってきた。



甲板は、まるで泡のプールのように子供達が滑っては、泳ぐように移動している。



「なるほど!いい考えですね。」

すでに泡まみれになったたしぎは、デッキブラシを手に立ち上がろうとするが
3秒も持たずに派手にひっくり返った。


その姿を見て、部下達も子供達も笑う。


「大佐ちゃんは、無理だって!そこらへんで転がってて下さい!」

「な、なんてこと言うんです!私だって・・・きゃ~~~!!!」


またしても、したたかに腰を打った。


「イタタタ・・・」


お尻をさすりながら、立ち上がるのをあきらめる。

手にしたブラシで届く範囲を擦り始めた。


子供達は器用なもので、ツツ~~~っとブラシを乗り物のように
甲板をすいすいと移動している。


ごろごろと回転しながら、泡にまみれている子もいる。


可愛いなぁ。

たしぎは、素直に思った。


ふと蘇る幼い頃の記憶。


道場で、同じような年頃の仲間と一緒に稽古して、遊んだ。
先生や先輩達に技に見とれて、私もああなりたいと、目を輝かせていた。
すべでが喜びと希望にあふれ、世界はキラキラしていた。


楽しかったな。



私もいつか、子供達がこんな笑顔になるような道場が開けたらいいのに。

「ったく、めんどくせぇな。」

汗を拭きながらも、子供達の相手をしてくれるのは、ロロノアだった。


え?


たしぎは、自分の一瞬の白昼夢に、動きが止まった。


私、今、何を・・・






********





何だったんだろう、今の一瞬のイメージは・・・


ぼけっとしたまま、振ってくる泡を眺めていた。



別の隊員が、大きなシャボン玉を作っては飛ばしている。


ふわりふわりと、落ちてくる雲のような泡を上手く避けて、
空へと飛んでいく。

パチン!

不意に割れた。


たしぎは、はっと我に返る。




やっぱり、夢でも見たのかな?


浮かんだイメージに顔が赤くなる。


別にそんな風に思ったことなどなかった。

ロロノアは海賊で、私は海兵。

それは、ずっと変わらないものだと思っていた。


でも、今、海軍も海賊も、なんだかあやふやな輪郭。

何が正義で、何が悪なんだろう。


一人の人間として見つめたロロノアは・・・


ぶっきらぼうで、言葉が悪くって、睨むように私を見る。




・・・・文句ばかり並べるのが、癖になってしまった。



これは、私の防御ライン。


簡単に海賊を信用してはならない為の。


それは、裏を返せば・・・



思いついた自分の考えを否定するように、泡を掻き廻して跳ね上げた。





「うわぁ~~!気持ちいい~~!!」

はしゃいでいるように見えたのか、子供達が寄ってくる。

「ボクもやる~~!!」

「あたしも~~!!」


二手に分かれて、泡のかけあいっこが始まった。


「ま、前が見えない~~~!!!きゃぁ~~!!」


頭から泡をかけられ、身動きが取れなくなった。

私は何をやってるんだろう?




「お~~~い、お前達!そろそろ流すぞ~~~!!!!」

頭の上から、部下の声がする。



バシャバシャと水音と共に、雨のように海水が降ってきた。

さっきの泡のホースから、今度は海水が出てくる。


泡まみれの身体を洗い流してくれる。

甲板に積もった泡も次第に水に溶けて流れていく。


溜まった海水は、左右の縁から海へと落ちていく。

縁には網が張り巡らされ、子供達が流されていかないようにと
部下達が等間隔に立っては、見守っていた。


いつのまに、こんなに気がまわるようになったのかと、たしぎは嬉しかった。


泡が洗い流され、甲板もピカピカに磨き上げられたところで、
たしぎは立ち上がった。

「さぁ、みんな、お風呂に入りましょう!濡れたままだと
風邪をひいちゃうから、よく温まるのよ!」


「おねーちゃんも、一緒に入ろう!」

モチャが手を引く。

「私は後でいいから。」と先に入るように言うたしぎに、
部下達が促す。

「大佐ちゃんも、入っておいでよ!俺達は、その格好を長く拝めるのは嬉しいけどね。」

言われて見れば、全身ズブ濡れになったたしぎのシャツは身体に張り付いて
ボディーラインがくっきり浮き出ていた。


「べ、別にこんなのは・・・」と言いながらも顔を赤らめる。


「いいから、行った、行った!」

最近は部下達のほうが、女として大切に扱ってくれるようになった。

なんだか変な気分のまま、浴室へモチャに手を引かれて向かった。




〈続〉



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自己紹介:
ワンピース大好き。
ゾロとたしぎは公認カップルと信じて疑わない。
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