ワンピース二次創作、ゾロたしのSS中心です。
いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。
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ここ二週間ほど、何もかも嫌になり、
気持ちは孤独なランナウェイでした。(意味不明)(笑)
要は、どうなりたいかだよ♪
うん、前を向こう!
映画「バクマン」観てきたよ~!
そして、コミック20巻、読みました!
すんごい読み応えあって、
週10冊ずつレンタルで、たっぷり二週間かかりました。
あ~~、面白かった。
20巻、ボロボロ泣いてたよ。
ラストまで、一気に。
まるで、作品を地で行くようで、「バクマン」
「友情・努力・勝利」いつの間にか、エイジとのバトルにまでなって、
まさに、ジャンプの王道だよ!
映画は、娘と一緒に観たんだけど、神木君のファンみたい♪
そう言えば、ドラマ「学校の階段」がっつり見てたもんな~~♪
(私も一緒に、見てました~♪主題歌よろし♪)
連載が決まったときには、マジに、ホロリとしたよ。
染谷将太くんのエイジが良かった。健くんも、かわいい♪
オープニングのWJの説明にテンションが上がり、
編集部の風景に、またまたテンションUP!
そして、ラストのエンディングロールに
ニヤニヤしっぱなし!
とにかく、楽しかったな~~~!!!
さてさて、ゾロたし月間が半分以上も過ぎてしまいましたが、
ようやく、「Bubble Dream」完結です。
ポチポチありがとうございます。
「つづきはこちら」からどうぞ
「Bubble Dream」後編
船内の浴室のお風呂には、すでにお湯が張られていて、
部下達が男の子達を入れてくれていた。
先に入った子供達がもう、浴室から出てきていた。
「ちゃんと温まったの!?ほうら、身体を拭いて!頭がビショビショ!」
たしぎは、タオルで一人一人拭いて、着替えを手伝う。
男の子達が上がると、次に女の子達が浴室に入った。
小さい子達を手伝い、タオルと着替えの準備を済ます。
ようやく脱衣所に誰もいなくなり、たしぎは服を脱いだ。
こんな昼間からお風呂に入るなんて、なんだか気がひけた。
浴室に入ると、湯気が立ち込めて、窓から明るい日差しが差し込んでいる。
夜に入るお風呂とは違い、贅沢な気がした。
湯船には、モチャと数人の年長の女の子達の姿があった。
「おねーちゃん、こっち!」
あひるのおもちゃが浮いている湯船に身体を沈めた。
「ん~~、気持ちいい~~!!!」
たしぎは両手、両足を伸ばした。
「ごくらく、ごくらく~!」
たしぎの様子を見て、隣でモチャが、呟いく。
その、やけに年寄りくさい言い方にたしぎは思わず吹き出した。
「ふふふ、ほんと、極楽~!」
「おじいちゃんが、よく言ってたよ。」
その言葉に、早く家族に会わせてあげたいと心から思った。
「頭洗ってくるね。」
モチャがあがって、洗い場へ向かう。
たしぎはお湯に浸かりながら、その様子を眺めていた。
「ねぇ、見て見て~!ソフトクリーム!」
モチャが、自分の髪を指差して、たしぎに教える。
シャンプーで泡立てた髪をとがらせ、ソフトクリームに見立てている。
きゃっきゃ言いながら、笑いあっている。
あれだけ、泡だらけで遊んでも、まだ遊んでいる。
たしぎは、子供達の元気のよさに感心した。
泡を流して、湯船に戻ってきたモチャが思い出したように
たしぎに告げる。
「あ、あたしねぇ、もういっこあった。なりたいもの!」
「なあに?」
「うん、ソフトクリーム屋さん!」
「そっかぁ、それも素敵ね。お医者さんとソフトクリーム屋さん、
どっちになるか、迷っちゃうね。」
子供らしい夢だと、たしぎが返事をすると、
モチャは不思議そうにたしぎを見つめ返す。
「どっちもだよ。あのねぇ、ソフトクリーム屋のお医者さんなの!」
「え?そ、そうなの?」
「うんっ!」
嬉しそうにモチャが目を輝かせる。
「病気も治して、美味しいソフトクリームも食べられるお医者さんなの。」
「へぇ~~。」
たしぎは、意外な答えに目を丸くする。
「あのねぇ、オレンジのおねえちゃんが言ってたよ。
『夢はいくつあってもいい。全部叶えるように欲張らなきゃ!』って。」
たしぎの頭に、誰よりも子供達を心配していた麦わらの航海士の姿が浮かんだ。
「オレンジのおねえちゃんはね、ゴムゴムのおにいちゃんが
海賊王になるのを手伝いながら、世界中の海図を書くことが夢なんだって。
あとは、他にもいっぱいあるけど、秘密よって。」
「だからね、あたしもお医者さんとソフトクリーム屋さん、二つとも
叶えるの!」
「そっかぁ。」
たしぎは、ナミの言葉に、その通りだと思った。
夢が一つなんて、何を勝手に思い込んでいたんだろう。
悪党の手に散らばった世界中の名刀を回収すること。
海軍として、人々を守ること。
そして、麦わらの一味を見届けること。
人々を傷つけるようなことがあれば、この手で捕まえる。
もし、そうなったら、私が戦う相手は・・・
そのために、今以上、強くなる。
他の誰にも負けないように。
いつまでも、『お前が下だから。』なんて言わせない。
思わず、拳をギュッと握り締めていた。
「おねーちゃん、もう、上がってもいい?」
「え?うん、いいけど、ちゃんと温まった?
100まで数えたら上がろうか?」
「は~い。」
「いち、にぃ、さん・・・」
子供達の声の中、たしぎも身体を深く沈める。
そして・・・
もしも、麦わら達が敵でなければ、
あの浮かんだ光景は、叶うかもしれない・・・
・・・・望んでいる?まさか・・・私が・・・・
慌てて首を左右に振って、その考えを吹き飛ばす。
「ねぇ、さっきから、おねーちゃん、変だよ!」
「え?そう?」
「数え終わったから、上がっていい?」
「う、うん。いいわよ。」
子供達が風呂場から出ていく。
たしぎは、ぼーっとした頭で気づく。
私、さっきから、あの男のことばかり・・・・
夢を問われただけなのに・・・変ですよね。
誰に言うでもなく、自分に言い訳してみる。
さっきから、思考は行ったり来たりを繰り返す。
たぶん、答えなんて出ないだろう。
自分の中でも、出したくないのかもしれない・・・・
見上げた天井が、湯気で霞んで見えた。
*****
「おねーちゃん、大丈夫?」
モチャの声で、目を開ける。
「あれ?わたし・・・」
さっきまで、お湯に浸かってた筈なのに。
「あんまりお風呂から出てこないから、見に行ったら、
お風呂の中で、動かないんだもん!びっくりした!」
気がつけば、脱衣所の椅子にもたれて、身体にはタオルが掛けられている。
「みんなが、ここまで連れて来てくれたの?」
「うん、そうだよ。」
モチャ達が得意気に頷く。
「身体が大きくなって、ひとついいことあった!
おねえちゃんを助けられたんだもん!」
まっすぐな思いに、たしぎは、鼻の奥がツンとなった。
「ありがとう、ごめんね、心配させて。」
たしぎは、身体を起こす。
頭がふらふらした。
「まだ、動いちゃダメ!」
タオルで仰いでくれる風が気持ちいい。
「もう、大丈夫、みんな、ありがとう。
モチャなら、きっといいお医者さんになれるわね。」
そう言うと、モチャは嬉しそうに笑った。
******
その夜、医務室に食事を運んできたたしぎを
スモーカーは呼び止める。
「風呂場で、ぶっ倒れただと?」
「はい、恥ずかしながら・・・」
「まったく。おちおち、眠っていられねぇな。」
「・・・あっ、ホットミルク持ってきましょうか!?」
「そういう意味じゃねぇ!」
「す、すいません。」
たしぎは、赤くなって下を向いた。
はぁ~っとため息と共に、スモーカーはくわえた葉巻の煙を吐き出した。
ドアを開け、甲板に出るたしぎ。
ゆらり、煙が風に乗り空へと消えていった。
見上げた先には、星が瞬いている。
数え切れないあまたの夢のように、一つ一つが輝きを放っていた。
<完>
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