ワンピース二次創作、ゾロたしのSS中心です。
いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。
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もっさり♪
ここ2、3日ですっかり雪景色。
もしかしたらこのまま・・・と思ったけど
やっぱり、降るのね~~(笑)
去年、格安スマホなどを使うようになって、
LINEとツムツムぐらいで、何も活用してなかったんだけど、
(あ、旅先での 乗換案内とかナビが便利だった!)
ワンピースの漫画がカラーで一日一話無料で読めるアプリ?があって、
最近、読み始めました。
丁度、アラバスタが終結時期で、
たしぎとロビンのやり取りから、「なりばずよ!」のシーン。
やっぱりいいな~♪
あの頃もたしぎ、スモーカーさん、ヒナ嬢。
切れ味がよろし♪
たぶん、あれから2年、丸くなった感があるな~♪
きっと想いは変わらないのだろうけど。
強くなって、余裕が出来たというか。
自分の判断に、迷わなくなったのかな~~♪
うふふ♪
あの頃、やっぱり好きだな~♪
さてさて、相変わらずカメ更新ですが、
風シリーズ「黄昏の街」2 です。
よろしかったら「つづきはこちら」からどうぞ
「黄昏の街」2
その日は、月に一度の、次号の特集へ向けての編集会議の日だった。
編集長は、アビルダ。
赤いルージュが塗られてない顔を見たことがない。
美人だが凄みのある辣腕編集者だ。
班長以上の会議なので、中の様子はわからないが、
班長であるナミは、毎度編集長と激しくやりあっているという。
編集会議が終わり、各班長が戻ってくる。
ナミは、ざっと次号の企画を説明して
仕事を振り分ける。
「今回は、大きい企画だから、たしぎは
私と一緒に動いて頂戴。」
「はい。」
「編集長を唸らせるわよ。」
とナミは、挑むように笑った。
編集の仕事は、一見デスクワークと思われがちだが、
取材先や撮影場所の予約や、衣装提供してくれる店舗との打ち合わせ
といった事がほとんどで、日中は会社に居ることの方が少ない。
自然と記事を書くのは夜遅くになる。
その日は、打ち合わせが中心で、
ほぼ定刻で仕事が終わった。
帰り際、ナミに声を掛けられる。
「どう?せっかく今日は早く帰れるし、どっかで食事していかない?」
たしぎは、特に用事もすぐにOKした。
ナミの選ぶ店は、雰囲気も料理も素敵なところばかりなのだ。
******
「今回は、大きなチャンスだと思ってるのよね。」
混んではいるが騒々しくはない明るい店内で、二人は鍋をつついていた。
鶏のだしがよく効いた水炊きは、身体の芯まで温まった。
「編集長も、年齢層が上の雑誌にそろそろ移るんじゃないかって話も
聞こえてくるしね。」
クイッと熱燗のお猪口を空ける。
たしぎは、ナミが酔いつぶれた姿を見たことがない。
鍋でお腹を満たしながら、たしぎも、二、三杯飲んだ。
胃の中が、かぁっと熱くなる。
ナミと飲むときは、気兼ねなく丁度いいところで止められるので、気が楽だ。
箸が進むと、話題は毎年恒例の忘年会のことに移る。
会社全体で催されるので、普段交流のない部署の人たちと
顔を繋げられるチャンスだとナミは力説する。
「でも、まだ、今の編集でも、ちゃんと出来てるかって
聞かれたら、自信ないな・・・」
「何、言ってるの!たしぎ、欲しいものは、欲しいって言わないと
誰かが気づいてくれるの待ってたら、何も始まらないわよ!」
どんっ!ナミが拳でテーブルを叩く。
たしぎは、いつも自分のそんな所を悔やむ。
面と向かって、指摘してくれるナミの言葉は、ありがたかったし、
いつも、自分の背中を押してくれると思った。
「うん、そうだね。」
たしぎは、素直に頷いた。
「ねぇ、23日空いてる?」
唐突にナミが聞く。
「う、うん、何も予定はないけど。」
「じゃあさ、二人で買い物に行かない?クリスマスプレゼントを買いに!」
「誰に?」
「自分に。」
へ?
「たしぎさぁ、頑張っているんだから、たまには自分にプレゼントあげたら?」
それ。
たしぎの襟元を指差す。
「去年自分で買ったのでしょ。」
「うん。よく覚えているのね。」
「だって、毎日、同じなんだもん。」
「あはは。うん、いいかも、自分にプレゼント。そうだね。」
自分のおしゃれ不足を指摘されたようで恥ずかしかった。
気に入ったもの以外は、身に着けたくない気持ちもあるが、
正直、面倒くさいという思いの方が強かったのだ。
あぁ、やっぱり、これじゃあ駄目だよね。
「仕事も女も磨かないと!貪欲にね。」
ナミの笑顔で決定。
休日の約束をして、ナミと別れた。
*******
さっそく次の日から、新しい企画の打ち合わせが始まった。
「今回のテーマは、いろんな顔を持つ大人の女性。主婦だったり、OLやってるけど
実は凄いんですって人たちの特集。」
「へぇ、面白そう。」
「何言ってんの、私達が面白くすんの!」
「ははは・・・その通りです。」
「えっと、5人。目玉は、元歌手で結婚を機に引退したヴァイオレット。
これは、上からの指定。今はね、デザイナーをしているの。」
「へぇ、やっぱり芸能人って、何でも出来ちゃうんですね。」
「でしょ、やっぱりそう思うよね。一般人は!
芸能人だからって訳じゃないでしょ、ってのか私達の狙い。」
「他の4人は、芸能人でもない、普通の人。ウチの雑誌の読者層は
一般OLに、大学生が多いでしょ。だから、自分にも出来るって
思って欲しいのよ。」
「なるほど。いいですね。」
たしぎは、ナミらしい企画になると感心した。
「で、取材先を何人かピックアップしたんだけど」
そう言いながら資料をデスクに並べる。
候補は数人いた。
「すごいですね、たった一日で、どうやって集めたんですか?」
「まあね。」
さらっと言ってのけるナミの人脈が幅広いのは知っていたが、
ここまで仕事が速いとは思わなかった。
「この会社、いろんなジャンルの出版物扱ってるでしょ。
それを利用しなきゃ。各部署に、聞いてみたの。すごい人いませんか?って。」
笑いながら軽く言うほど、簡単でないのはわかっている。
見習わないと。
たしぎは、背筋を伸ばした。
「交渉事は得意なのよ。でもね、じっくり話を聴くのは、たしぎ、
あなたが向いてるのよね。」
ナミがウィンクして、たしぎを見る。
思わぬ指摘に、嬉しいやら照れくさいやらで、顔が赤くなった。
「が、頑張ります!」
*****
クリスマス前の祝日、ナミと待ち合わせしたのは
銀座だった。
お昼すぎに、ゆっくりと支度をして駅へと向かった。
改札を出ると、街は人で溢れていた。
心なしか、待ちゆく人々が皆、輝いてみえた。
お洒落をしたかわいらしい女の子が前を通り過ぎていく。
手にはプレゼントだろうか、ラッピングされた箱の入った紙袋。
あぁ、そうか、世間じゃ今日もクリスマスなのね。
たしぎはイベントと化したクリスマスの雰囲気を
楽しむように、待ち合わせの場所までウィンドウショッピングをしながら歩く。
カフェには、ナミがもう来ていた。
たしぎも約束の時間の5分前に着いたというのに、
いつも行動が早いと驚かされる。
「ごめん、待った?」
コートを脱ぎながら席に座る。
「ううん、先に来て、ちょっと仕事してたから。
あ、このメールしたら終わるから。」
ナミは、携帯を覗きながらメールを送り終えると、
テーブルに置いていた手帳に書込みをして、鞄にしまった。
「休みまで、仕事?」
「まあね、いつもの業務連絡。場所が変わると楽しいわよ。」
そういうたしぎも、家で仕事のメールはチェック済みだ。
「待ってたのよ、さ、お茶しよ。今日はクリスマスケーキセットがあるみたいなの。」
「へぇ。」
頼んだ期間限定というケーキセットは、シャンパンの効いた
大人のチョコレートケーキだった、
思いがけなく、プチクリスマス会の雰囲気を楽しんだ二人は、ショッピングへと出かけた。
******
「ただいまぁ。」
誰もいない部屋に帰っても、習慣で言ってしまう。
自分に、おかえりだ。
たしぎは、手にした小さな紙バックをテーブルに置いた。
コートを脱ぎ、エアコンのスイッチを入れる。
先にお風呂だ。
浴室の灯りをつけて、お湯を落とす。
テレビの音を消して、音楽プレーヤーの曲がスピーカーで流れると
やっと一息ついた。らしくなった。
お風呂で温まり、部屋着に着替えると、冷蔵庫からアンズのお酒を取り出した。
「へへ、たまにはね。」
普段、お酒を飲むことはないたしぎだが、
甘いお酒を、時折思い出したように飲むことがある。
ふわふわとすぐに気分がよくなって、楽しくなる。
無防備になるので、職場の飲み会などは、気を付けている。
テーブルの紙袋から、箱を取り出した。
白い細長い箱に銀色のリボンがかかっている。
クリスマスらしく、赤と緑で縁どられたかわいいタグがついている。
こんなの貰ったら女の子は、嬉しいだろうな。
世のカップル達の姿を想像しながら、そっと箱を開ける。
白い薄紙を開くと、コットンのクッションにネックレスが横たわっている。
両手でつまみあげると、シルバーチェーンの先には、小さなダイヤモンドが
3つ、縦に連なってついている。
上から大中小と大きさが微かに変わる。
控え目だけれども、光を浴びて輝く石に、目は惹きつけられる。
着けてみて、一目で気に入った。
ナミの「いいね。」の一言も後押しした。
ちょっと奮発したドキドキする買い物だった。
「買っちゃったぁ。」
短い爪で苦労しながら、首元に着けみる。
鏡に映る顔は、どことなく澄ましている。
自然と顔がほころんだ。
「うん、嬉しい。」
一足早いクリスマスに、たしぎは上機嫌だった。
*****
祝日明けの週末、会社の忘年会には
新しいネックレスをつけて行った。
思い切って文芸部門の部長さんに声をかけた。
「女性誌編集部のたしぎと申します。あ、あの、今度の
ロー先生の新刊、とっても楽しみにしてます!」
売り込みとは程遠い、これじゃただのファンだ、と思う。
「そうかい?期待してくれていいよ。」
会社の重鎮ガープ部長が、嬉しそうに笑ってくれた。
「最近の若い女の子は、何を読むの。」
そう聞かれて、たしぎは今年読んだ本で、
面白かった本のタイトルを2、3冊あげた。
売り込みにならなかったが、部長の気さくな人柄に触れ、
たしぎは、この人のもとで働きたいという思いを強くした。
****
あと数日で、仕事納めだ。
たしぎとナミは、次号企画の打合せを繰り返していた。
インタビューする予定の候補者が増えていた。
その中に、ふと見覚えのある地名を見つけた。
資料を手に取る。
考古学研究員 ニコ・ロビン
夫はバイク店経営「フランキーハウス」
自営業の傍ら、週一でオハラ大学クローバー教授考古学研究室の助手を務める。
月に1度の割合で、地方に現地調査に行くこともしばしば。
教授との共著で、本も出している。
夫とのツーリングも趣味で、大型自動二輪の免許も持っている。
愛車はドゥカティ。
「知ってるの?」
じっと資料を見つめるたしぎに、ナミが尋ねる。
「え?あ、っと・・・直接は知らないけど、お店は知っているの。」
「そうなの?丁度いいわ。たしぎ、アポお願い。」
「あ、はい。」
急に、なんだか落ち着かなくなる。
別に、行ったことのある場所に行くだけだ。
自分に言い聞かせて、電話の受話器を手に取った。
<続>
やっぱり、クリスマス書きたかったんだよ~~!!!
書いてて楽しかった♪ (笑)
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