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ワンピース二次創作、ゾロたしのSS中心です。 いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。
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今日は、雨ですな~♪
家族が起きてくる前に、まったりとPCライフを
堪能しております。

昨日、近所の一応百貨店にバレンタインのチョコを
買いに行ったんだけど、
のきなみ、殆ど商品が残ってない!!!
お目当ての生チョコなんて、冷蔵のケースさえ
なかったわ~~!!!
え~~~!!!品薄すぎる!(~_~メ)

そりゃあ、売れ残るのも困るでしょうけど、
もうちょっと、ねぇ~~~~!(T_T)

やっぱりネットで買うのがいいのかな~~?


さてさて、今回は、リクエストをいただきまして、
「甘々なバレンタインデーのお話」です。
シリーズもの、いろいろ途中ですが(笑)
去年2015のバレンタイン話「壁ぎわの攻防」の

続編となってま~す。
「つづきはこちら」からどうぞ



>susuさんへ
 >中井さん そうなのよ~!ナレーションが~~!!!
 そこが惹かれるのよね~~!!!
 >漫勉 今から楽しみだ~~~!!ヽ(^o^)丿
 うさみみパーカー可愛いよ~~ん♪♪♪

 






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「もう少しこのままで」前編









「うん、じゃあ日曜に。おやすみ。」


携帯を切ったたしぎは、はぁっと大きく息とついた。



二月に入ったばかりだというのに、東京の冬は暖かい。

大学は、もうすぐ春休みだ。
上京してきて、右も左もわからぬままあっという間に
一年が過ぎていった。

入学試験の為、剣道部もしばらく休みに入る。

春合宿までの、つかの間の休息だ。



たしぎは、この休みを利用して帰省することにした。



電話の相手は、ロロノア・ゾロ。

高校2年生、たしぎの交際相手。


お互いの気持ちを確かめあったのは、ちょうど一年前のバレンタインの日だった。

あれから、3月に入るとバタバタと入学準備に追われ
ほとんど会えないまま、遠距離恋愛となった。


小さい頃、同じ道場に通っていた二人だが、
ゾロが引っ越してしまい、その後、ゾロが高校に入るまで
会うことはなかった。

剣道の大会で再会し、ずっと持ち続けていた想いを打ち明けた。



ゾロは隣県に住んでいるので、たしぎが帰省しても
一緒に過ごせる時間は少ない。


****


今年、ゾロはインターハイで優勝を果たした。

たしぎとの約束を、宣言どおり示してくれた。


夏休みも、連日稽古漬け。

たしぎは、たしぎで大学の剣道部も大変で
ほとんど練習ばかりの学生生活だった。



****




お正月に初詣に出かけて以来だ。

もうすぐロロノアに会えると思うと、たしぎの胸は高鳴った。


丁度、選抜選手達の合同合宿が終わる日が14日なので、
その日の夕方、会う約束をした。


今年は、ゾロの住んでいる県での開催なので、高校に戻ればすぐに解散となる予定だ。

たしぎは、ゾロの家の最寄の駅で待ち合わせをした。


家には、15日に帰ると伝えてある。

できるでけ長く一緒に過ごしたかった。
もし、終電を逃せば、24時間営業のファーストフード店で、始発まで時間を潰せばいい。
そう、たしぎは考えていた。



*****


「解散。」


顧問の先生の声で、ゾロを含めた3人の部員達に
脱力した空気が流れた。


「いやぁ、長かったな。」

「おれ、もう動けねぇ。」



ゾロの活躍を耳にして、一年生部員が増えた。
その中から、二名が強化選手枠に選ばれ、今年は三人での合宿参加となった。


部員が増え、その中で練習を重ねたゾロは、去年よりもずっと強くなった。

「悔しいけど、格段に強くなってるな。」

一年先輩のコウシに、合宿で言われた。


ゾロの胸に、一人では強くなれないと言った
去年の覇者、ダイチの言葉があった。


誰よりも、この合宿を楽しみにしてたのはゾロだったかもしれない。

試合で対戦した相手を一緒に稽古できることが嬉しかった。



******



防具を部室に片づけると、各々合宿の大きな荷物を持って
部室を出る。


「ゾロ先輩、おやじが送ってこうかって。」

「悪いな、ちょっと用事があって、これから駅行くんだ。」


「あ、じゃあ駅まで乗っていきますか?どうせ、通り道なんで。」


「いいのか?ありがてぇ。」


田舎の高校で、日曜日となれば、バスも1時間に一本あるかないかだ。
雪が道路に残っている間は、自転車は使えない。

各家庭で送迎が当たり前となっている中、
ゾロの家は、父一人子一人で、泊まりの仕事があるので、
大変なのだ。


後輩の家の車で、駅まで送ってもらった。


「ありがとうございました。」

礼を言い、車が走り去るのを見届けた。

駅舎の時計を見れば、約束の時間を少し過ぎている。




ゾロは、辺りを見回してたしぎの姿を探した。



******





駅の中、隅の方で壁ぎわに立っているたしぎを見つけた。
スマホを手持ち無沙汰な様子で、スマホを覗いている。

コートの裾からのぞく脚は
スカートにタイツだ。
暖かそうなブーツを履いていても、
脚は寒くないだろうか?とゾロは思った。



「よお!」

顔を上げたたしぎと目があった。


「ロロノア!」

パアッと明るくなる。

その笑顔に、ゾロはいつも嬉しくなる。




「待たせたな。」

「ううん、全然!」

ひょこっと隣に近づくたしぎの頭がまた小さくなった気がした。

コートの上からもわかる華奢な身体つき。

「ロロノア、また背伸びた?」
同じ事を感じたらしいたしぎが、見上げる。

「あぁ、どうかな。」

上目使いの顔が近すぎて、思わず顔をそむけた。



「腹へったろ。メシ食おうぜ。」


「うん。」

連れ添って、近くのファミレスに入った。



*****


何杯目かのコーラのグラスの氷を
ストローでかき回しながら、ゾロは聞いた。


「もう、帰らないと電車なくなるんじゃないか?」


田舎の終電なんて、9時には最終だ。

これから、たしぎの家の駅まで2時間はかかる。


「うん、でも、今日は大丈夫。帰るの明日って言ってあるから。」

うつむきながら、たしぎが言い訳するように呟く。

「だから、カラオケでも行く?」

にっこりとほほ笑むたしぎに、
「その後は、どうすんだ?」とは聞けなかった。

「・・・」

黙っているゾロに、たしぎは落ち着かなくなる。

「そうだよね、合宿帰りなの忘れてた。つきあわせちゃ、悪いもんね。
 私、帰るね。」

伝票に手を伸ばして、席を立とうとするたしぎに向かって
ゾロは、じっと顔を見つめた。  


「じゃ、オレん家、来るか?」


立ち上がりかけたたしぎの動きが止まった。


「だって、こんな時間からじゃ・・・」


「おやじは、今日泊まりなんだ。」

ゾロは、父親と二人暮らしだ。
刑事の父親は、今日は泊まりらしい。


「・・・でも・・・」

「せっかく久しぶりに会えたんだし、もっと一緒に居たいだろ。」

ストレートなゾロの言葉に、たしぎは思わず頷いた。





暖冬とはいえ、このあたりは雪が多い。

すっかり暗くなった道を、二人で歩く。


「そんな恰好で、寒くね?」

頑張ってお洒落をしてきたたしぎの恰好は、
雪道では、寒そうに見える。

「ん、平気。」


強がるたしぎの指先は、すでに冷え切っている。



「・・・・」

ぐいっと、手を掴むと自分のベンチコートのポケットに
引き入れた。

寄り添うたしぎは、黙ったままゾロの指先を握り返した。



*****



「どうぞ。」

「おじゃまします。」


暗い玄関、廊下にパチンパチンと電気を点けていく。

たしぎは、その後ろについていった。


「今、ストーブつけるから。」


男二人の住まいは、とても殺風景だった。

居間に通され、こたつの前にペタリと座った。

「コタツ点けて、暖まってな。」

「はい。」

スイッチを入れると、指先がじんわりと温もってきた。

ロロノアの手のほうが、あったかい。


たしぎは、冷え切った身体で、そんなことを思っていた。





ゾロは台所で湯を沸かすと、器用にコーヒーを淹れてくれた。


「ちょっと待ってて。」

そう言うと、浴室へ行き風呂を沸かす。


たしぎは、初めて訪れるゾロの家に、緊張して
落ち着きがなかった。


「風呂、入ってきていい?」

唐突に聞かれて、「え?あ?!はい!」
声が裏返った。


「合宿帰りで、汗臭いだろ?」

「あ、ぜんぜん!」

気にしてた様で、ゾロはとっとと浴室へ消えていった。



ロロノアのおうちだ。

たしぎは、少し慣れてきて、辺りをゆっくりと見まわした。


幼い頃、急に引っ越したのは、両親が離婚したからだと
付き合い始めてからゾロが話してくれた。


刑事という仕事柄、家を空けることが多かった父に
母は耐えられなくなったのだろうと、淡々と語るゾロに
たしぎは、何も言えなかったことを覚えている。

今では、母親も再婚し、新しい家庭で幸せに暮らしているらしいとだけ、言うと
しばらく黙ったゾロの横顔は、忘れることはないだろう。


幼い頃、世話してくれた祖母が亡くなってからは、
ゾロがほとんどの家事を担ってきた。

一人暮らしを始めてから、家事の大変さが身に沁みたたしぎは、
改めて、ゾロを尊敬した。


小さなアパートの部屋の家事だけで、あたふたしてるようじゃ
私もまだまだだなぁと、たしぎは自分のふがいなさを憂いた。



*****



「はぁ、待たせたな。」

「ううん。」

風呂から出て、ドサリと隣に腰を下ろしたロロノアは、石鹸の香りがした。

「あちぃ。」と言いながら持ってきた水のグラスを空ける。

コトンとグラスを置く。


ロロノアの視線を感じる。

たしぎは、まともに顔を上げられなかった。



「・・・・・」

何か言いたげな気配に、ふと見ると、
ゾロがじっと見つめていた。




「・・・・疲れた?」


今日のこと?

・・・じゃないよね。



私、そんな顔してる?


たしぎは、何も言えなかった。


今日、ずっと私の話を聴いてくれた。
普段の学校のこと、部活のこと、
料理を失敗したこと、初めてのバイトが思ったより大変なこと。

取り留めのないことばかり話していた。




ゾロの一言が、自分に気づかせる。



「・・・うん・・・・」

認めた途端に、涙が溢れてきた。




疲れちゃった。


いっぱい、いっぱい、頑張ってたけど、
思うようにいかないのが悔しくて、情けなくて・・・


もどかしい思いが、涙となって溢れる。

私だって、頑張っているのに。


ずっとそんな思いを抱えながら、大学の一年が終わろうとしていた。





額を自分の肩に乗せるように
静かに泣くたしぎを、黙ってゾロは受け止める。





どれくらい時間が経ったのか、たしぎはわからなかった。


落ち着いてきたたしぎの頭を撫でた
ゾロの指先が、少し冷たくなってた。



「・・・ティッシュある?」

ズズッと鼻をすするたしぎに、ゾロは微笑みながらテュッシュの箱を
取ってくれた。


「復活したか?」


「う、うん。」

ロロノアの言うとおり、泣くだけ泣いたらすっきりした。


「へへ。」

笑ってみせたら、眉を上げるロロノアの顔がやさしすぎて、
また涙が出そうになった。


「・・・なんで、わかったの?」





「・・・なんとなく。」

「ふうん。」

口を尖らせると、ゾロの手が伸びて
頭をくしゃっと、撫でた。





たしぎは、こうやって向き合える相手が
ゾロで、本当に幸せだと思った。


このままゾロの眼差しに包まれていたい。


ことんと、甘えるようにゾロの肩に頭を預けた。






<続>



あ、チョコは次回出てきますっ!!!



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ワンピース大好き。
ゾロとたしぎは公認カップルと信じて疑わない。
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