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ワンピース二次創作、ゾロたしのSS中心です。 いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。
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ひたすら寝まくった週末でした。
ほんとよく寝た!

これから冬になるから、身体のケア
入念にするど~!

打倒!かかとカサカサ!

むふふ、先日姉の旦那様から外国土産で
ランコムのスキンケア用品をもらったのだよ!

自分じゃ買わない(買えない?(笑))リッチなブツでっせ!
惜しみなく使ってます!
目元まわりのクリームって、踵にも効くのかな?(もったいない!)

前回、書いた息子んとこ行ってきたノープラン日帰り旅日記、
別宅 「あなたならかまわないと」日帰り旅行記
にUPしましたので、よろしかったらどうぞ覗いてみてちょ~!



すっかりゾロたし月間過ぎてしまいましたが、
カメ更新でちゃんと完結させますね。


「追う背中」4

ままごとのような恋、今しばらく続きます。

「つづきはこちら」からどうぞ






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「追う背中」4





卓袱台に並べられた
たしぎの自信作は、ハンバーグだった。

「じゃ~ん!」

「お、美味そうだな。」

「ほんと?えへへ。」

丸い平らな皿に、大きなハンバーグ。
上には目玉焼きがのっている。
付け合せには、人参とブロッコリーが添えられている。

ごはんに、味噌汁の椀には、かぼちゃのスープ。

次々に並べられる料理を前にして、ゾロは子供みたいにわくわくしていた。

懐かしい記憶が蘇る。
小さい頃、母親にせがんだ誕生日のご馳走がハンバーグだった。

こうやって、何年も経つのに
もう一度、たしぎが叶えてくれた。

今日はたしぎの誕生日のお祝いだというのに、
ゾロは自分が祝われているようだった。


「冷めないうちに、どうぞ。」

「あぁ、いただきます。」

両手を合わせる。

同じように両手を合わせるたしぎに見守られながら、
ハンバーグを口に入れる。

「・・・どう?」

何も言わないゾロが気になり、たしぎは耐え切れず問いかける。

「すっげぇ、うめぇ。」

炊き立てのご飯をかっ込みながら、返事をする。



ずいぶん早い夕食だと思ったが、そういえば、昼から何も食べてなかったな。


ゾロの様子を見て、たしぎも自分の皿に箸をつける。

「ソースがちょっと、しょっぱかったかな。あ、人参、味うすっ!」

一人で、もごもご言いながら食べているたしぎと目があった。

「なんか、変な感じ。」

たしぎが照れて笑う。
ご飯なんて、何度も一緒に食べているのに。


「・・・。」

ゾロが何か言いたそうに、見ている。


「え?なに?」
焦るたしぎの前に、空の茶碗が差し出された。

「おかわり、いいか?」


「あ、はいっ!」

たしぎは、茶碗を受け取って急いで台所に向かう。

つけたままのエプロンが揺れる。

いつもは自分で行くんだけど・・・

今日は、なんか、いいか。



ゾロは、指先でこめかみを掻いた。


「はい、どうぞ。」

たしぎが、ご飯を持って来てくれた。

「ありがとう。」

受け取ると、再び、夢中で食べ始めた。


********


「美味しかった?」

もう、食えねぇと、お腹をさすって、足を投げ出すゾロに
たしぎは満足そうに聞いた。


「あぁ、美味かった。」

結局、ご飯を3杯、スープも2杯、おかわりした。


「はい、お茶。」

綺麗に片付けられた卓袱台に、湯呑みが二つ並んでいる。


なんか、結婚したら、こんな風に過ごすんだろうか。

満腹になった頭で、ゾロはボンヤリ考える。





台所で、たしぎの気配がする。

あいつ、茶碗洗ってんのか?


手伝わなきゃと思いつつ、満腹感が眠気を誘う。


たしぎがいて、こどもがいて。
家族になるって、こんな感じなんだろうか。



満ち足りた時間。

そんな未来も悪くねぇな。

ガラにもなく、夢みたいなこと思ってやがる。


自分で、自分を笑いながらゾロは少しだけ、眠った。



******




テレビの音が、やけにはっきり聞こえてきて
ゾロは目を覚ました。

ガバッと起き上がると、身体の上にはタオルケットが掛けられていた。


「目、覚めた?」


卓袱台に肘をついて、テレビを見ていたたしぎが振り返る。



「悪ぃ、寝てた。」


「ううん、何でもないよ。」

すっかり冷めたお茶を、飲み干すと
幾らか頭がはっきりしてきた。


ずいぶん早い夕食だと思って食べたのが5時頃だったから、
放送されているテレビ番組を見て、もう9時を過ぎている。


「片づけも手伝わないで、ゴメンな。」

「平気、ロロノアの寝顔、ずっと見てたもん。」


たしぎの言葉に、顔が赤くなるのがわかった。


「オレ、風呂入れてくる。」

バタバタを居間を出た。


風呂を洗い、お湯を出して居間にもどると
たしぎがケーキを並べていた。

「じゃ~~ん!ケーキもあるんだよ!」

真っ黒な飾りもなにもついてない丸いケーキは
まるで焦げた失敗作のようにも見えた。

「焦げてる?」

「ちが~う!ガトーショコラっていうの!」

「潰れてるし。」

「そういうもんなのっ!」

「ははっ、冗談だ。」


たしぎが作ってきたケーキは、甘すぎもせず、
生クリームが添えてあって、コーヒーとよく合った。


「すごいな。料理もケーキも、何でも出来る。」

「えへへ、ほんと?だてに一人暮らししてないも~ん!」

たしぎは素直に喜んだ。


「あ~、オレも大学生になったら、一人暮らしすんのかな。」

「近くだったら、ご飯作りに行ってあげようか。」

「そんなら、一緒に住むか?」


「やだぁ。駄目だよ~、そんなの。あは、はははは・・・」

たしぎは狼狽えて、笑いながらあさっての方向を見る。

そうなればいいなって思っただけのこと。
本気じゃないけど、いつか、そんな日が。

二人は同じことを感じていた。




・・・やっぱ、ちょっと早かったかな。

自分で言ってから、やけに照れくさくなって、ゾロは
目の前のケーキを頬張ってコーヒーで流し込んだ。



*****



「あ、そうだ。」

ゾロは立ち上がると居間を出ると、どこからか大きな紙袋を
持って戻ってきた。


「遅くなったけど、誕生日プレゼント。」

取り出したのは、小さな包み。

「わぁ、ありがとう。ロロノア。開けてみていい?」

「あぁ。」


中に入っていた携帯のストラップは
ターコイズの石と革紐と銀細工のついたものだった。

お揃いで、銀の羽根の形のネックレスも入っていた。
チェーン部分がこれも革紐で、どちらかというとカジュアルなアクセサリーだ。

「わぁ、素敵。私、大好きなの。こういうの!」

青い石のついたキーホルダーをたしが使っていたのを見覚えがあった。
ゾロはそれを思い出して選んだ。


思いのほか喜んでくれて、素直に嬉しかった。


「あと、これ。」

次に紙袋から取り出したのは、真っ赤な一輪のバラだった。

きちんとラッピングされ、大きなリボンもプレゼントらしさに効果を
あげていた。


「うわぁ、ほんとに?!花束!嬉しい~~!!」

「ほんとに、ってどういう意味だよ!」

照れくささを隠すように答えるゾロ。

たしぎが夕食を作っている間、家を抜け出したのは
この為だった。

一生懸命料理を作っているたしぎの少しでも喜ぶ顔が見たかった。
自分の恥ずかしさも、どこかへいってしまっていたた。

照れくささも、気にならなかった。

こんなに嬉しそうにしてくれて、自転車を飛ばした甲斐があったというもんだ。



「ありがとう。ロロノア。」

バラを抱きしめるように抱えたたしぎが見つめている。


「・・・」

その真っ直ぐな瞳に吸い寄せられるように、キスをした。



肩を引き寄せようとしたら、「つぶれちゃう!」と
たしぎが避けた。

まぁ、焦ることはないか。

ゾロは自分を納得させて、大事そうにプレゼントをしまうたしぎを見つめていた。


*****



「先に風呂入ってこいよ。」

「あ、うん。」


なんとなく見るテレビもなくなり、たしぎに声をかけた。


「じゃあ、お先に。」

たしぎが浴室へ消えてから、テレビの音が耳に入ってこなくなった。

30分くらい経っただろうか、脱衣所からしていたドライヤーの音が消え、
たしぎが居間に顔を出した。

「ロロノア、次、どうぞ。」

「あ、あぁ。」

あんまり正視できずに返事をした。

たしぎは、Tシャツに、ハーフパンツ。パーカーを上から羽織っている。
合宿で見かける姿と変わらなかった。

なんか意識してるのオレだけか?

舞い上がっている自分を反省する。

「先に二階、行っててもいいぞ。」

そう言うと、ゾロは浴室へ向かった。



****


歯も磨き終え、いよいよすることがなくなったたしぎは
ゾロに言われたまま、先に二階のゾロの部屋へ行っていることにした。


パチ。

ドアを開け、部屋の電気をつけるとベッドが目に入った。


やだ、意識しすぎよね。

たしぎは、自分に言ってみる。


たしか、前回来たのはバレンタインの時だった。
その頃とは、ベッドカバーが変わっている。

ダークブラウンの大人っぽい感じだった。

部屋のインテリアも、黒と茶色がメインで、所々の緑色が
アクセントとなっている。

たしぎはカーテンを閉めると、カラーボックスの上のサボテンに触れてみた。


「痛っ!」

小さいと思って油断した自分に呆れて笑ってしまう。

指先を舐めながら、口の中に広がる微かな血の味に、ドキリとする。


クッションを胸に抱え込んで、丸まるように座り、ゾロが現れるのを待った。




<続>



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そめた
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自己紹介:
ワンピース大好き。
ゾロとたしぎは公認カップルと信じて疑わない。
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