ワンピース二次創作、ゾロたしのSS中心です。
いらっしゃらないとは思いますが、禁無断転載でお願いします。
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ゾロ誕、おめでと~~~う♪ ヽ(^o^)丿
案の定、遅れたけど、うん、めでてぇ~!
来年あたり、原作で会えるといいな~♪
まぁ、ワノ国編が始まるまでに
勝手に妄想しちゃおうと、
書きはじめました。
なんとなく最近のゾロは、たしぎに対して
優しいのだ~!(当社比)
ほぼプロローグです。
「ワノ国慕情」1
よろしかったら「つづきはこちら」からどうぞ
「ワノ国慕情」1
ここはワノ国の都の外れ。
田んぼや畑が続く中、ぽつりぽつりと
民家の明かりが灯る。
もう日暮れだ。カラスの鳴き声がどこか
寂しさを帯びている。
山腹に寂れた寺が一軒、庫裏の煙突から煙が昇る。
「ったくよぉ、なんにもねえんだな、このボロ寺は!」
「いやなら、よそへ行ってもいいんじゃよ。」
「憎たらしい坊主だな。」
「おまえさんもな。」
派手に文句を言いながらも、意外に手際よく夕餉の支度をするのは
麦わら海賊団の一味、ロロノア・ゾロ。
着流しに雪駄姿は、どう見ても
ここワノ国のチンピラだ。
大きく肌蹴た胸元には、おなじみの緑の腹巻が覗く。
腰骨に引っ掛けるように巻いた角帯は、背中で貝の口で結ばれている。
その上から刀を下げる為のいつもの赤いサッシュが
堅気ではない様を醸し出している。
「ま、こんなもんだな。ほれ、椀をよこせ。」
「待て待て、ワシが味見をしてやろう。」
「いいんだよ、これで!いちいちうるせぇぞ!」
かまどの前で、二人ああだこうだと
言い争いながら、ようやく黙って食事を始めたのは
それから15分も経っていた。
「うめぇ。」
「じゃろ。ワシの味付けだ。」
何か言いたげに坊主をじろりと睨むと、
ゾロは再び椀をかっ込み始めた。
*****
ゾロがこの人里離れた寺に住み着いたのは
ワノ国に入ってから、まもなくのことだった。
ゾウを離れ、ワノ国を訪れたのは、
ゾロ、ロビン、フランキー、ウソップ。
そして、ハート海賊団率いるローの5人だった。
錦えもんとカン十郎、雷ぞうの3人は、今の将軍の目を
避けて、仲間達の元に身を隠している。
身元をを知られていないゾロ達は、動きの取れない錦えもん達の
代わりに、それぞれ町に潜入して情報を集めることとなった。
フランキーはそのまま大工として、
ウソップは持ち前の話術と器用さで、大道芸人として
すぐに町に身を潜り込ませることが出来た。
ロビンは、国外から来た学者として、
蘭学学者の屋敷に出入りしている。
夜になると、その美貌と三味線の腕を買われ、
花街に顔を出しては、情報を集めている。
教養の高い芸者との付き合いは、ワノ国の武士にとって
ステイタスになるらしい。
ロビンは自分の魅力の使い方を十分わかっている。
ローは、ワノ国の医学を学ぶ医者として
町医者の家に身を寄せることが出来た。
なかなか腕がよいと、近所で評判になっている。
ハート海賊団のベポは、白くまのミンク族。
今のワノ国では人目を引く。
他のクルー達とともに、人目につかない
里山に身を隠していた。
シャチやペンギンは、上手く町人に紛れて
時折、ローのところへ出入りして繋ぎをつけている。
ゾロは、用心棒でもしようかと町を歩けば、
腰に差している「秋水」のせいで、
剣豪リューマの墓を暴いたお尋ね者として、すっかり追われる身の
悪党となってしまっていた。
悪党ならば悪党らしくと、ゾロも開き直って
挑まれた勝負に応えていくうちに、
やくざ者が集まる賭博場の常連となっていた。
今ではすっかり、流れ者の浪人として
日陰者たちの間で名が広まっていた。
追っ手を撒いて、ゆっくり休める場所を求めて
たどり着いたのが、この山奥の寺という訳だ。
最初は、誰も住んでいないと思っていたが、
台所には味噌や醤油もあり、床下には酒が隠してあったのを見つけ
これ幸いとねぐらにした。
一人で好き放題やっているところに、この寺の和尚が
戻ってきた。
和尚は、ゾロのなりをじっと見ると、
「好きなだけ、居てもいいが、飯を作れ。
それと・・・外の世界のことを話してくれ。」
と言い、ゾロを寺に住まわせた。
寺の和尚は、時折ふらっと托鉢姿で居なくなるが
一週間ほどで戻ってくる。
何をしているのかと、一度ゾロが尋ねたことがあるが
和尚は、「坊主のやることなんか、決まっとる。」
とはぐらかされた。
胡散臭いとは思ったものの、ゾロはこの和尚のことは
気に入っていた。
*****
そんな噂を聞いたのか、ある日
一人の袴姿の若者がゾロを訪ねてきた。
「ごめん。こちらに緑色の髪をした隻眼の男が
居ると聞いたが・・・誰か、居りませぬか?」
若者は声を掛けながら、寺の奥へと進んでいく。
小柄だが背筋がピンと伸び、長い髪を後ろで結っている。
明るい青藤色の着物に墨色の武者袴姿。
薄桜の半襟と髪を結ぶ紅赤の組みひもが
どこか幼い。
菅笠がその顔を隠している。
腰に差した刀はよく手入れされ、鞘もよく研かれている。
誰も居ない様子に、肩を落として帰ろうと背を向けると
寺の裏から人影が現れた。
「なにやってんだぁ?おまえ。」
振り向くと、そこに居たのは探し求めていたロロノア・ゾロの姿だった。
「ロロノア!やはり、ここに居たという噂は
本当だったんですね。」
腰に刀を差し、若者のようないでたちのこの女は、
海軍大佐のたしぎだった。
つづく
ここはワノ国の都の外れ。
田んぼや畑が続く中、ぽつりぽつりと
民家の明かりが灯る。
もう日暮れだ。カラスの鳴き声がどこか
寂しさを帯びている。
山腹に寂れた寺が一軒、庫裏の煙突から煙が昇る。
「ったくよぉ、なんにもねえんだな、このボロ寺は!」
「いやなら、よそへ行ってもいいんじゃよ。」
「憎たらしい坊主だな。」
「おまえさんもな。」
派手に文句を言いながらも、意外に手際よく夕餉の支度をするのは
麦わら海賊団の一味、ロロノア・ゾロ。
着流しに雪駄姿は、どう見ても
ここワノ国のチンピラだ。
大きく肌蹴た胸元には、おなじみの緑の腹巻が覗く。
腰骨に引っ掛けるように巻いた角帯は、背中で貝の口で結ばれている。
その上から刀を下げる為のいつもの赤いサッシュが
堅気ではない様を醸し出している。
「ま、こんなもんだな。ほれ、椀をよこせ。」
「待て待て、ワシが味見をしてやろう。」
「いいんだよ、これで!いちいちうるせぇぞ!」
かまどの前で、二人ああだこうだと
言い争いながら、ようやく黙って食事を始めたのは
それから15分も経っていた。
「うめぇ。」
「じゃろ。ワシの味付けだ。」
何か言いたげに坊主をじろりと睨むと、
ゾロは再び椀をかっ込み始めた。
*****
ゾロがこの人里離れた寺に住み着いたのは
ワノ国に入ってから、まもなくのことだった。
ゾウを離れ、ワノ国を訪れたのは、
ゾロ、ロビン、フランキー、ウソップ。
そして、ハート海賊団率いるローの5人だった。
錦えもんとカン十郎、雷ぞうの3人は、今の将軍の目を
避けて、仲間達の元に身を隠している。
身元をを知られていないゾロ達は、動きの取れない錦えもん達の
代わりに、それぞれ町に潜入して情報を集めることとなった。
フランキーはそのまま大工として、
ウソップは持ち前の話術と器用さで、大道芸人として
すぐに町に身を潜り込ませることが出来た。
ロビンは、国外から来た学者として、
蘭学学者の屋敷に出入りしている。
夜になると、その美貌と三味線の腕を買われ、
花街に顔を出しては、情報を集めている。
教養の高い芸者との付き合いは、ワノ国の武士にとって
ステイタスになるらしい。
ロビンは自分の魅力の使い方を十分わかっている。
ローは、ワノ国の医学を学ぶ医者として
町医者の家に身を寄せることが出来た。
なかなか腕がよいと、近所で評判になっている。
ハート海賊団のベポは、白くまのミンク族。
今のワノ国では人目を引く。
他のクルー達とともに、人目につかない
里山に身を隠していた。
シャチやペンギンは、上手く町人に紛れて
時折、ローのところへ出入りして繋ぎをつけている。
ゾロは、用心棒でもしようかと町を歩けば、
腰に差している「秋水」のせいで、
剣豪リューマの墓を暴いたお尋ね者として、すっかり追われる身の
悪党となってしまっていた。
悪党ならば悪党らしくと、ゾロも開き直って
挑まれた勝負に応えていくうちに、
やくざ者が集まる賭博場の常連となっていた。
今ではすっかり、流れ者の浪人として
日陰者たちの間で名が広まっていた。
追っ手を撒いて、ゆっくり休める場所を求めて
たどり着いたのが、この山奥の寺という訳だ。
最初は、誰も住んでいないと思っていたが、
台所には味噌や醤油もあり、床下には酒が隠してあったのを見つけ
これ幸いとねぐらにした。
一人で好き放題やっているところに、この寺の和尚が
戻ってきた。
和尚は、ゾロのなりをじっと見ると、
「好きなだけ、居てもいいが、飯を作れ。
それと・・・外の世界のことを話してくれ。」
と言い、ゾロを寺に住まわせた。
寺の和尚は、時折ふらっと托鉢姿で居なくなるが
一週間ほどで戻ってくる。
何をしているのかと、一度ゾロが尋ねたことがあるが
和尚は、「坊主のやることなんか、決まっとる。」
とはぐらかされた。
胡散臭いとは思ったものの、ゾロはこの和尚のことは
気に入っていた。
*****
そんな噂を聞いたのか、ある日
一人の袴姿の若者がゾロを訪ねてきた。
「ごめん。こちらに緑色の髪をした隻眼の男が
居ると聞いたが・・・誰か、居りませぬか?」
若者は声を掛けながら、寺の奥へと進んでいく。
小柄だが背筋がピンと伸び、長い髪を後ろで結っている。
明るい青藤色の着物に墨色の武者袴姿。
薄桜の半襟と髪を結ぶ紅赤の組みひもが
どこか幼い。
菅笠がその顔を隠している。
腰に差した刀はよく手入れされ、鞘もよく研かれている。
誰も居ない様子に、肩を落として帰ろうと背を向けると
寺の裏から人影が現れた。
「なにやってんだぁ?おまえ。」
振り向くと、そこに居たのは探し求めていたロロノア・ゾロの姿だった。
「ロロノア!やはり、ここに居たという噂は
本当だったんですね。」
腰に刀を差し、若者のようないでたちのこの女は、
海軍大佐のたしぎだった。
つづく
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